最近子どもの家庭教育の手段として、パソコンによる学習ドリルが話題になっている。一方では紙による添削学習というシステムもある。これらのどちらがいいのかと質問されることがある。結論から言うな、できれば両方やらせてみればいいのである。手書きのドリルとパソコンのドリルには、それぞれ特徴がある。小学校の低学年向けの教材を見ていると、例えば、10のうち4つのますを塗りましょう、などという問題があったとする。手書きであれば、鉛筆かクレヨンを持ってきれいに塗っていくわけである。しかし、パソコンならクリックすると一生懸命塗らなくても瞬時に色がつく。そのときに、このドリルの目的は4つ塗ることであって、きれいに塗ることではないわけだから、塗るという行為は省いても問題はないわけだ。しかし、手書きできれいに塗るということそれ自体も無意味ではなくて、そこには作業の正確さや誠実さを育てる意味があるし、手作業が脳を刺激する場合もある。手書きとパソコンを両方やることの最大の意味は、両者はむしろ同じことだと気づくことにある。