アンチエイジングのポテンシャルについて

「化粧品でやせよう!」と最初に言った人は一体誰だったのか?クラランスの社長あたりではないかという説もあるが、定かじゃない。ただ少なくとも、二十年前のコスメ界には“やせる”などという概念そのものが存在しなかった。ましてや、“顔を小さくする化粧品”が生まれてしまうなど、この時、誰が想像できただろう。小顔ケアを使って、気のせいか本当にアゴがすっきりして見えた!私は思わず“化粧品に不可能はないってこと?”と声をうわずらせたものである。化粧品はすべからく、“夢を与えるもの”である。でも、夢は夢。叶わないことがあるからこそ夢なのであり、“人が空を飛ぶ”くらい不可能なことは、化粧品にもいっぱいあるはずだった。小顔よりよほど簡単そうでありながら、じつは空を飛ぶくらい不可能だったのが、目の下のクマを消すこと。これは「健康的で規則正しい生活を送る方がよっぽど楽」と言われるほど、化粧品にとっては厄介なトラブルで、スキンケアコスメもメイクアップコスメもあまりにリスキーなので、“クマ専用”と銘打つ製品は、これまでひとつも現れていなかった。“うっ血”という皮膚の一枚奥で起きている出来事には、化粧品の成分が効かないし、コンシーラーなどのカバー力も歯が立たず、だから健康になる方がよほど早かったのだ。しかし、その常識も破られた。エスティローダーのアンサークルという“クマ専用”コスメがデビュー。世界中で大ヒットを記録する。その後も続々クマ専用アイケアが出現しているが、いずれもがうっ血を防ぐ血行促進の独自成分を目玉にしており、資生堂エス(アイパワーソリューション)とアユーラ(リパイピングアイズ)は、クマにも二種類あることにまず着目。骨っぽいグレーのクマは“うっ血”が原因だが、茶色みを帯びたクマは、“帯状のしみ”であると訴え、また多くのクマはその両方の要素を孕んでいるという判断から、うっ血とメラテノの両方に働きかけるしくみを作ったのが新しい。

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