「小さな意味の経済」は、なぜ、どのように、「大きな意味の経済」と重なっているのか。ひとりひとりの行動は孤立したものではなく、たがいに制約しあい、依存しあい、からみあっています。その結びつきゆえに、所得やおカネの流れや価格の動きが、ひとつのシステム、ひとつの自律的世界をかたちづくることになります。そのシステムが「大きな意味での経済」です。他方また、「大きな」経済のありかたは、「小さな」経済のありかたを左右する力をもっています。どのように左右するか。2つの面があります。『(1)制約しあい依存しあう関係の内容は、いつの世でも同じなのではなく、人類の長い歴史のなかで、大きく変化してきた。そして、何は貴重か、何は節約すべきか、何は浪費してよいかの基準も変わってきた。
アジアでも、東南アジアと中東の間に位置し、亜大陸とも呼ばれる地域は、工業の近代化が遅れ、農業を主体としているのが特徴です。合わせて10億もの膨大な人口を抱えているうえ、綿花や米、茶など主要産物の作柄が経済全体に大きく影響する不安定な経済構造です。世界第2の人口を持つインドでは、紡績やジュート加工など特産の作物をベースにした軽工業のほか、鉄鋼、機械、重機などの産業もかなり早くからスタートしました。しかし、厳しい輸入規制で国内産業を保護しようとしたため競争力がつきませんでした。そこで1980年代後半から輸入制限緩和や外国資本の誘致などを始め、工業の国際競争力強化を90年代の目標に掲げています。パキスタンは米、綿糸、綿布などを主要輸出品とする農業国で、米国や日本、サウジアラビア、中国などからの各種の援助が経済を支えるうえで重要な意味を持っています。バングラデシュは一人当たりの国民総生産が100ドル台にとどまっている最貧国の一つで、洪水などの災害や不安定な政治情勢が経済発展を妨げています。インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカなどこの地域では、国内の失業を抑え、貴重な外貨を得るため、出稼ぎが欠かせない役割を果たしてきました。ただ、主要な渡航先だったアラブ産油国の経済開発ブームが一服し、出稼ぎ先が減ってきています。
個人事業者などを対象とした共済制度に、倒産防止共済と小規模企業共済があります。いずれも中小企業基盤整備機構という独立行政法人が運営している制度です。倒産防止共済は、毎月8万円を上限とした掛金を掛けることにより、取引先の倒産による手形の不渡りなどの非常事態のときに、掛金に応じて無担保、無利息、無保証人でお金が借りられるという制度です。一方、小規模企業共済は、中小事業者の退職金制度で、月額上限で7万円の掛金を掛け続けると、事業から離れたときに一時金や年金として給付を受けられる制度です。いずれの共済制度も、小規模事業者にとって有利な制度として利用されています。この共済制度に加入していた個人事業者は、法人化した後でも一定の要件を満たせば、これらの共済制度を引き継ぐことができます。